商品名:シェルリード専門工房 KS-Remasta
KS-VWS-Spirit.II/N
価格:10,200 円
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シェルリード専門工房 KS-Remastaというブランド名をまだご存じない方も多いことでしょう。 文字通りヘッドシェルのリード線のみを専門に開発しているガレージメーカーさんであります。 シェルのリード線は内外多くのメーカーから供給されていますが、製品のバリエーションの豊富さでは、恐らくこのブランドが世界一ではないかと思います。
同社の豊富な製品の中でも特徴的なのが本製品。 製品型番中のVWSは多分ビンテージ・ワイヤー・シリーズではないかと思います。 実際本製品が採用する導体は1950年代の単線ビンテージワイヤーです。 太さはawg22(直径約0.6o)で絶縁体はブラウンエナメル。往時のワイヤーによく使われていました。
またこのワイヤーの持ち味を引き出す為にハンダにもこだわっており、制作者の柄沢氏が特別に選定した、1940〜50年代ビンテージハンダをコネクタ・チップとの結合に採用しています。 同社がハンダ付を採用する目的は、別シリーズの製品紹介でも記載しましたのでここでは割愛しますが、音質追求が最大の目的。 ハンダ付けの場合、ハンダ付けの技術と使用するハンダの種類で音がコロコロ変わりますので、それが判った方でないと意図する音質が引き出せない、ということだけは理解すべきです。 すなわちやる方がやれば、ハンダ付けの方が最大級のパフォーマンスが引き出せますし、なによりもカシメ結合のようにケーブル端末に大きなストレスをかけることがありません。
さて本製品の音質傾向ですが、試聴にあたっては他の製品同様、複数の代表的なカートリッジ、複数の代表的なヘッドシェル、それに複数のMC昇圧トランスやフォノアンプを接続して、日数をかけて試聴いたしました。
その結果は事前の予想に違わぬものであり、ビンテージの太い単芯線らしく、豪快な鳴りっぷりが印象的でした。 帯域は決して広くはなく、8N線のような繊細さを持つわけではないのに、音楽のメロディラインをズバッと骨太にグイグイ表現してくるのです。 こんな具合ですから、50年代60年代のジャズは極めて楽しく聴けました。
またクラシックの場合は大編成ものより小編成もの、特に往時のピアノ録音の再現性はこのリード線ならでは、と感じた次第です。 なお新旧を問わず、ボーカルものの再現でも魅力的な音を現出させてくれました。 ボーカルがバックの演奏に決して埋もれず、すっと前に出て力強く歌い出すのです。
なおビンテージワイヤーの単芯線というシェルリード線は製品例としても大変珍しく希少です。 皆様のラインナップの一つに加えてみて損のない製品です。 相性の良いカートリッジですが、オルトフォン・タイプをベースにした製品なら、カートリッジの良さをブイブイ引き出してくれる筈です。
●型番:KS-VWS-Spirit.II/N ●導体:1950年代ビンテージワイヤー(ブラウンエナメル絶縁体)/awg22(直径約0.6o)/単線 ●導体断面積:約0.36mm2 ●チップ材質:金メッキ 燐青銅/シェル側直径1.0o、カートリッジ側直径1.2oテーパー加工 ●ハンダ:ハンダ KS-Remasta選定 1940〜50年代 ビンテージハンダN ●全長:43.5mm
希望小売価格:¥10,000(税別)
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