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商品名:シェルリード専門工房 KS-Remasta
KS-LW-8100EVO.1
価格:10,200 円
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本製品を提供しているシェルリード専門工房KS-Remastaさんの製品は、弊社お得意様を通じて知る事となりました。 このメーカーを主宰する柄沢伸吾氏は、ブランド名通りヘッドシェルのリード線を専門に開発する非常に珍しい存在です。
正確に申し上げれば、柄沢氏はアナログ趣味が昂じてご自身でシェルリード線を開発なさるようになったのですが、ブランド・オーナー様の本業は電気関係のお仕事であり、電気のプロでもあります。 前述の弊社お得意様の場合、このリード線の素晴らしさを知って以来、まだ市販されていない同社の試作品を次々と試した結果、シェルリード専門工房KS-Remastaの製品にすっかり虜となってしまいました。今では特製のリード線を個人的に特注なさるまでに気に入っていらっしゃるとの事なのです。
弊社がこの情報を頂いてから同社のリード線に興味を持ち、まもなく試聴が可能となりましたが、その最初の製品がこの8N超高純度線による製品です。 本音を申し上げますと、5万円クラスのトップモデル級を聴きたかったのですが、生産能力の関係でまだ準備が整わず、後日の楽しみとすることにいたしました。
事前のお話しではリード線の開発に制作者様が尋常ならぬ思い入れの強さを感じましたので、試聴テストは努めて公平な判断を行うべく、複数の代表的なカートリッジ、複数の代表的なヘッドシェル、それに複数のMC昇圧トランスやフォノアンプを接続して、日数をかけて試聴いたしました。 製品試聴というものは、一般的には刹那的に判断する方法が取られており、そうした評論家的な方法も無くは無いのですが、日数をかけた複合的な試聴方法では、製品の一つの大きな傾向を導き出してくれる事は、経験上よくわかっております。 またこの方法の方が、より多くのお客様にとって正しい選択肢に結ぶつきやすいということも体験しているからです。
さて前置きがだいぶ長くなってしまいました。(笑) シェルリード工房の製品を聴いて最も感銘を受けたのは、いずれのタイプでもその根底にあるのはとてもナチュラルであるということでした。 何だそれだけか、といわれそうですが、クラシックであれ、ジャズであれ、ロックであれ、歌謡曲であれ、長年様々なジャンルの音楽に慣れ親しんできて思うことは、ナチュラルであるということが、音楽の核心部分をダイレクトに表現してくれることを身にしみて判ってきたからです。
もちろんオーディオ機器の違いやお客様の好みで、録音をもっとディフォルメして聴いた方が楽しい、というケースが多々あるのは承知しています。それもまた趣味の楽しみ方の一つなので、いろいろあって良いのだと思います。 しかしナチュラルな再生音を基本ベースにしておくと、そこに好みによる味付けを加える場合でも、とても判りやすいということが言えます。 例えば電源ケーブルのチョイスであっても、アンプのチョイスであっても、音の入り口がナチュラルであると選択がとても判りやすくなるのです。
さて本製品KS-LW-8100EVO.1は、ビンテージワイヤーを中心とする同社のラインナップ中では異色の存在かも知れません。 海外製ですが8Nの事実上最高純度の導体を使用しているからです。 この8N導体(クライオ処理済)の場合、ビンテージワイヤーと比較するとアンプのボリュームが同じ位置でも音量感が上がってきこえるのが特徴と言えるでしょう。 すなわち音に勢いがあり、コントラストも高く目鼻立ちのハッキリした明瞭度の高い音質傾向に通じていると感じました。音楽情報量も実に豊かです。 現代的な録音の再現や大編成ものの精細な再現にはピッタリかも知れませんし、今よりもっと音のメリハリや明瞭度を向上させたいと考えている方でにはピッタリかも知れません。
過去にもあった他社製の純8Nワイヤーとの違いですが、高純度ワイヤーらしいとはいっても、前述のように、音楽演奏全体を通じて自然なスタンスが光るのが本製品の良さであると思います。 すなわち何の違和感なくコントラストのしっかりした明るいサウンドを楽しむことが出来ました。
さてシェルリード専門工房RS-Remastaの製品のこだわりについていくつか触れておきましょう。 アナログ市場でシェルリード線を提供している多くのメーカーでは、リード線本体とコネクターチップの連結をカシメ方式で行っています。 これには専用の治具が必要となりますが、量産を行うにはこの方式しかありません。 これに対して同社では連結をハンダ付けで行っているのが大きな特徴です。
ハンダ付けの場合、まず量産が出来ません。またハンダ付けの技術が問われます。 シェルリード線のように細い胴体と小さなコネクターチップとをハンダ付けするテクニックそのものが高いハードルになりますが、それ以上に同社がこだわっているのは、使用するハンダの種類とその量、そして溶融温度やヤニの種類にまでこだわっています。実際納得いく結果を得る為、加工にかなりの試行錯誤を繰り返してきたとか。それも製品毎にですから驚きます。 これはあくまでもここの導体からナチュラルな再生音を引き出す為の努力なのであります。
また同社最高級品では、リード緯の被服を剥く為の刃物の種類や、その刃物の刃先を最適な状態に研ぐ為の砥石にまでこだわっているそうです。 これはひとえにリード線を傷つけない為のこだわりに他なりません。
一方で前述のカシメ方式の場合、あらゆる点で一見合理的に見えますが、コネクターチップが簡単には外れないほど導体に圧力を加えているわけですから、導体端末には相当なストレスが加わっているのは間違いありません。 その結果がどのように音に影響しているのかを解析する技術は無視訳ありませんが持ち合わせておりませんので、これは比較試聴してみてご判断頂くしかないでしょう。
このように従来製品では考えられないような拘りに拘りを重ねて世に送り出されているのがこのKS-Remastaのシェルリード線。 ハイレゾ・デジタルにも見切りを付け、アナログ再生一筋でのオーディオ道に光明を見いだしたと仰る制作者に聞いたところ、今後ともシェルリード線に拘り抜いてきますとの回答でした。 フォノケーブル類にもタッチする事は今は考えられないそうです。
話は長くなりましたが、アナログ好きの皆様、是非一度シェルリード専門工房のリード線をお試しになってみてください。 ブランド名からして、シェルリード専門・・と凄く潔いではありませんか。
●型番:LW-8100EVOT ●導体:超高純度銅 8N-OFCクライオ導体 ●導体断面積:約0.36mm2 ●チップ材質:金メッキ燐青銅 ●チップの詳細:シェル側直径1.0o、カートリッジ側直径1.2oテーパー加工 ●ハンダ:Remasta EVOTグレード ●全長:43.5mm
希望小売価格:¥10,000(税別)
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